きついコールセンターのストレス解消法と自分らしく仕事を続ける方法

コールセンターのストレス解消法

コールセンターには、きつい仕事というイメージが定着しています。でも、自分らしく働き続けるという意味では、とてもやりがいのある仕事です。さまざまなコールセンターを渡り歩いた私の経験とストレス解消方法のすべてを紹介します。

    目次
  • 1.ストレスの正体をはっきりさせる
  • 2.コールセンターを人生にしない
  • 3.自分メンテナンスでストレス解消
  • 4.コールセンターと私の歴史
  • 5.アウトバウンドとインバウンド
  • 6.仕事を続けるために大切なこと
  • 7.今後のコールセンター
  • 8.在宅テレワークについての本音
  • 9.自分らしさを失わないための工夫
  • 10.感情労働のやりがい




1.ストレスの正体をはっきりさせる

人に大きな精神的ダメージを与えるのは、原因がはっきりしない悩み事です。コールセンターの仕事をするあなたが、今ため込んでいるストレスの正体は何ですか?漠然としているなら、まずは客観的になってみましょう。悩みの大半は、実はあなたのせいではありません。

通信関係アポインターの罪悪感

代理店?本社?委託ってことは社員じゃないの?どうしてうちの番号知ってるんだ!上司を出せ! 通信関係のアポインター業務をしていると、よく遭遇するのが個人情報に関したクレームです。

まさか、実は大手企業から顧客名簿を渡されてお電話していますよ、なんて答えられませんから、突っ込んでこられるときついですね。

クライアントとお客様の板挟みになるという、通信関係のアポインター特有のストレス。その罪悪感は、あなたのせいではないのだと、今一度しっかり自覚しておきましょう。

知名度のある会社が、新たな顧客獲得や新しいサービスの勧誘をする場合、知名度があるからこそ、コールセンターにアウトソーシングしたり、代理店契約をするのです。

それは大人同士の正規の契約であり、あなたが罪悪感を感じる必要は、まったくありません。

その他のアポインターの自己嫌悪

化粧品や浄水器、金融や保険、世の中にはありとあらゆるアポインター業務があります。固定電話の契約者は減っているのに、不思議と募集はなくなりません。

今ちょうど欲しいと思っていた、最近検討していた、あら良さそうね一度来てもらおうかしら、そんなお客様が、いつでも常に存在しているからなのを忘れないでください。

ただ、あなたがリストの一件目で出会うのか200件目で出会うのかは、誰にも分かりません。

基本的にアポインターの仕事は、人を探す作業なのだと肝に銘じましょう。ちょうど欲しい人、もしかして欲しいかもしれない人を探すのです。 いらないと断っている人を一生懸命に説得する仕事ではありません。

ここをキチンと腹に落としておかないと、自分は感じが悪い人間なのか?トークが下手なのか?という自己嫌悪に陥ります。トーク云々ではなく、アポを取るのはタイミングと件数の問題です。

カスタマーサービスの低い自己評価

お客様自らが電話してくるカスタマーサービスは、いつの間にか自己評価が低くなります。果てしなく謝罪を繰り返すうちに、ストレスは徐々に確実に、ボディブローのように効いてきます。

その理由は、会社や他人に対するへのクレームも、自分丸ごと引き継がなければならないという点にあります。

応対履歴を見るのを癖にしましょう。おそらくセンターは全国にあるはずですが、地域によって、かなりゆるいセンターが存在しているのも事実です。最悪の場合、応対履歴に自分のトラブルを記さないで済ませてしまうところもあります。

私はカスタマーサービスでクレームのエスカレーション(二次対応)を担当していました。何故か最初からキレ気味のお客様というのは、以前コールセンターで嫌な経験をした方がほとんどでした。

お客様のセリフに「お前ら」や「あんたたち」という単語が出てきたなら、まず当てはまると思って間違いありません。

前回担当したセンター名やオペレータの名前は、自衛のためにメモして覚えておきましょう。自分は八つ当たりをされている。それが分かっていれば、必要以上に卑屈にならずに済みます。

言葉以外に耳をすまそう!

お客様の言葉以外にも耳をすませば、決心の後押しをしてほしい人、早く事務的に済ませたい人、自分の考えが正しいと確認したい人、何でもいいから謝ってほしい人などが見極められます。

電車の音がするのは、きっと急いでいるのでしょう。一言「お急ぎのようですので」と前置きすれば、つべこべ言わずに確認事項を答えてくれます。返事があやふやなのは、何かが不足なのでしょう。「説明が分かりにくいですよね」とこちらから質問を促しましょう。気がかりな点を言ってくれます。

新人ではなくなった中堅のアポインターがやりがちな失敗があります。せっかくお客様が乗り気な口調で声も明るいのに、自分の失敗経験が邪魔をするケースです。

嫌でしたら訪問した営業に、遠慮なく断ってください。返品できますから。一回だけお試しで結構ですから。どうかお気軽に!

相手は不信感を抱き、やる気をそがれ、当然「やっぱり今回はいいや」となります。まさに、耳をすましていないから起こる失敗です。

2.コールセンターを人生にしない

自分らしい働き方ができるのがコールセンターの大きなメリットです。私が今までに出会った素敵なケースを紹介します。似たような人が、あなたの同僚にもいませんか?

Nさんのケース

誰かが風邪で早退した、子供の熱で保育園から呼び出された人がいる、新人がいきなり来ない。そんな緊急事態になると、必ず社員さんが一番に声をかけるNさんという女性がいました。

Nさんは、自分がどんなにハードなシフトになっても、頑張って同僚の穴埋めをしてくれます。いつも笑顔で文句や愚痴をこぼさず、毎日イキイキと仕事をこなす人でした。

私はてっきり、Nさんはよっぽど電話応対の仕事が向いているんだと思っていましたが、夏が来ると同時に、Nさんの姿を目にすることがなくなりました。

コールセンターで急にいなくなる人は珍しくありません。ストレスが限界に達して即日退職希望するケースが多いからです。

それとなく、ベテランの先輩にNさんはどうしたのかと尋ねてみました。

「Nちゃん?今回はタイに行くんだって。あら、あなた知らなかったのね。あの子は毎年、夏から秋まで海外旅行だからいなくなっちゃうのよ」

Bさんのケース

Bさんは、一週間のうち平日の4日間だけ、通し(フルタイム)の勤務をする人でした。朝10時から夜20時まで、集中力が途切れることはありませんでした。

休憩時間には商品知識についての自習を怠らず、社内の研修では誰よりも熱心。何よりお客様からのお褒めの言葉が多かったので、契約更新のたびにBさんの時給は上がっていきました。

でも、絶対に自分のシフト以外は出勤は断り、リーダー職にもならず、飲み会や会社の式典には毎回欠席でした。特に人間関係に問題があったわけではありません。

実は、Bさんにとってコールセンターで働く4日間は仮の姿でした。本来は事務所に所属する新人女優さんで、出勤していない日は舞台の稽古やオーディションのために、全国を飛び回っていたのです。

人生における仕事の優先順位は低いのに、明らかに他の人より仕事ができる。どこのコールセンターにも、彼女たちのようなタイプがいます。

あなたも参考にしてはいかがでしょう?人生の第一優先順位を、必ず仕事にしないといけない決まりはありません。

彼女たちは、コールセンター以外では不可能であろう変則的な働き方をするため、普段から人の何倍も努力し、自分が希望するシフトを力づくで手に入れます。

ストレスは主に体力面だけです。目の前の仕事とは熱心に向き合いますが、勤務後にクレームやら何やらを、ゆっくり思い出している暇がないからです。

3.自分メンテナンスでストレス解消

神経が摩耗するコールセンターの仕事を続けるためには、自分メンテナンスを怠ってはいけません。仕事へのやりがいは、自分のケアができてからの話です。

精神的なストレスは、解消しないままだと確実に身体をむしばみます。

例えば、インカムをつけている方の耳が遠くなる、気が付くと手が震えている、腰だけが氷のように冷たい、不眠、汗だくなのに寒い、大きな音にビクッとするなどのきつい症状です

私が今まで、ストレス解消に効果があったと断言できるメンテナンス方法を紹介します。

  • リラクゼーションサロンやエステ
  • スポーツジム
  • ネイルや美容室
  • カイロプラクティック

癒し系のサロンメニュー

リラクゼーションサロンやエステでは、アロマオイルのリンパマッサージがおすすめです。滞った血が流れだすと、顔色がピンクに変わります。間違っても、痛みと忍耐をしたがう痩身プランや脱毛関連は契約しないでください。

あくまでストレス解消が目的なので、気まぐれに訪れることができるよう、単発もしくは3回程度のメニューがベストだからです。長期的なプランを組むと、通うこと自体がプレッシャーになります。

スポーツジムで遊ぶ

スポーツジムは、シャワーではなくお風呂があるとベストです。ホットヨガやスイミング、ダンスなど、気分次第で興味のあるクラスをチョイスします。トレーナー付きのハードな筋トレメニューは避けてください。

筋トレマシンン自体は、効率的にスッキリできるのでかまわないのですが、担当トレーナーが付くと義務感が増してしまいます。鍛えるのではなく、遊びに行く意識を忘れずに。

ネイルや美容室で女子力を呼び戻す

ネイルサロンや美容室は、ラグジュアリーな雰囲気かどうかをポイントに選びます。贅沢で好い香りがして綺麗でオシャレ。なおかつ客層も上品。自分の女子力を、強制的に刺激する空間なのかどうかが大切です。

お気に入りの担当さんを見つければ、仕事の愚痴も優しく受け止めてもらえるという嬉しいオマケが付きます。

本格的に病んだらカイロプラクティックへ

背骨の歪みを正してもらうと、自律神経が整います。私は心療内科一歩手前でしたが、カイロのおかげで不眠を解消できました。視神経の疲れも嘘のように取れます。

骨を整えるというと、何となく怖いイメージがあるかもしれませんが、施術に痛みはありません。

メンテナンスを続ける理由は?

自分メンテナナンスは、休日ではなく、出勤前や勤務後に訪れる予定を入れるのがコツです。

ああ今日も仕事だ、、、ではなく、今日は仕事とエステだ!という曜日を多く作るのです。意識が仕事以外に分散されると、自分らしさを取り戻せます。

効果は対人関係でもプラスに現れるので続けてください。その日を明るいイメージでスタートすると、周囲が優しいことに気が付くでしょう。

卑屈な人には、弱みを探ろう、付け入ろうという人が引き寄せられます。でも、明るいイメージの人に、ケチをつけたり八つ当たりするのは、誰もが躊躇するものです。

ベストな好循環がやりがいを生む

電話での会話は、話している意味や内容よりも、声のトーンやスピードなどの非言語コミュニュケーションが大きな割合を占めます。

ボソボソとした小さな声、無遠慮に大きな声、やたらと早口などの癖は、意識すれば余計に悪化します。でも、精神状態が良くなると、あっけないほど自然に改善します。

滑舌の練習やトークの見直しよりも、まずは本来の自分を取り戻すのが先決なのです。

忘れがちですが、コールセンターはあくまでも接客業です。涙をこらえて頑張っている姿を評価してくれるのは上司だけで、お客様には迷惑です。楽しく、やりがいをもって仕事をしていることを、申し訳なく感じる必要はありません。

自分が幸せな状態をキープするのは、お客様にとって好ましい状態になるため。そんな好循環を作り出すためには、自分のベストな状態を体で覚えましょう。

4.コールセンターと私の歴史

私が電話業務に携わったのは1990年代。最初の仕事は、固定電話のマイラインの勧誘でした。マイライン競争にやりがいはありましたが、ひたすら日々更新され続ける自社と他社の割引サービス、メリットデメリットを暗記するのがきつい仕事でした。

マイライン競争とは、国営だった電電公社が民営化され、NTTになったことで起こった顧客獲得争いです。要するに、NTT東西、NTTコミュニュケーション、そして他社も参戦し、どこの電話会社を使うのかを決めてもらおうというものでした。

このマイライン競争は、コールセンターの歴史を語る上で欠かせない出来事です。少なくとも働く側からすれば大事件でした。

それまで電話の勧誘といえば、営業本人が電話を掛けて、自分が出向くための日時設定をするための、いわゆる自アポのスタイル。内容も、先物取引や不動産など、富裕層にターゲットを絞ったものがほとんどでした。

ごく普通の一般家庭を対象に勧誘の電話が頻繁に掛かってくるようになったのは、このマイライン競争以降だと記憶しています。

受信業務に関しては、留守番の事務員を雇う代わりの秘書代行や、取次ぎをする電話交換手の募集ばかりでした。自社のサービスへの問い合わせには、そのとき電話を受けた社員が対応するのが当たり前だったのです。

かろうじて、104の電話案内や115の電報サービスが、今でいうカスタマーサービスに近かったかもしれません。

昔もきつかったコールセンター

その後も様々な会社をアポインターとして渡り歩きましたが、昔は基本的に紙のリストで電話を掛けるのが普通でした。コールセンターという雰囲気ではなく、アポインター組織というイメージです。

長い机に一人一台ずつ電話機が並び、硬いパイプ椅子に座り、定規を当ててリストをチェックしながらマニュアルを話す。ストレスは現代のアポインターの比ではありませんでした。仕事内容よりも、まずお尻が痛い、肩が凝る、目が痛い、これが辛かったです。

2000年を過ぎると、大手企業の問い合わせ対応をするカスタマーサービスの募集が、急激に増えました。これは後述しますが日本の各地でコールセンター誘致ブームが起こったせいです。

同時期にアポインターの増員募集も増えましたが、個室で定規を持って、手作業で電話を掛けるような会社は、どんどん消えていきました。

電話案内業務は、モニターとインカムを使うスタイルへとシフトし、整った空調設備と休憩室、雇用保険の適用や有給休暇など、どちらかというとグレーだった職場環境も改善しました。

コールセンター誘致について

2000年頃から、雇用促進のために各地が企業にコールセンターの誘致をするブームがありました。きっかけになったのは、一足先に沖縄がコールセンター誘致を成功させたことです

今でも、0120フリーダイヤルでつながった先が沖縄というケースは大変多いですね。

日本全国の地方都市が名乗りを上げたこのブームですが、今もしっかりコールセンターが定着しているといえるのは、沖縄、札幌、仙台、高知など特定の地域です。

助成金を使って立派な施設を作っても、どうしてもコールセンターの離職率が高い地域もあります。きついストレスフルな業務に耐えられるかどうかは、元々の土地柄や県民性などが影響するのかもしれません。

5.アウトバウンドとインバウンド

コールセンター募集の要件は、慣れるまでとても分かりにくいものです。大きく分けるとアウトバウンドとインバウンドの2つの種類があります。アウトはアポインター業務で電話を掛けていく仕事、インは電話を受けるカスタマーサービスです。テレマーケティングは、その両方に携わります。

昭和がまかり通るアウトバウンド

どんなに立派なビルの大企業でも、いまだに営業という職種には泥臭さが健在です。成績グラフを壁に張り出し、毎朝直立し社訓を唱え、声出しをするのは、今も珍しいことではありません。

内勤営業であるアポインターも、基本的には同じ環境で働いています。

アウトバウンド組織には、昭和的なマネージメントをする上司が多いので気を付けましょう。デスクにナポレオンヒルの著書が置いてあるのなら要注意です。

アポインターが外勤営業と同じモチベーションを保とうとするのは危険行為です。外回りや対面をしない分、アポインターには心理的な逃げ場がないからです。

やる気や信念や気合いよりも、ストレスはプライベートでうまく解消し、淡々と件数を追うアポインターは、精神的に病まずに続けられます。

また、トークマニュアルも「イエスバット方式」「フローチャート」などの古臭いナンセンスなものを渡されるかもしれません。このトークはあり得ない、こんな流れになるはずがない、あなたがそう感じたら、こっそり改善しましょう。

アポインターは成果主義ですから、結果を出せば文句を言われません。成果主義の自由さこそが、アウトバウンドのやりがいです。

スキルがものをいうインバウンド

録音された顧客対応をランダムに査定され、その結果が契約更新に影響するインバウンド業務。受け答えすべてにおいて、まさに一瞬たりとも気が抜けません。

急いでいるお客様に、生年月日を含めた本人確認をしたい。けれどお客様は急いでいるのでご立腹。でもそれをしないと情報開示ができない、もっと怒鳴られる。私は、こんな悪夢でいまだに飛び起きることがあります。

確認事項をはしょると査定に響きますし、丁寧に応対しすぎても作業効率が下がり、やはり査定に響きます。改善できるとしたら、とにかくスキルを上げるという一点です!

スキルといっても、顧客管理システムは、おそらくセンター独自のものになるため、一般的なエクセルやワードが出来てもあまり意味はありません。

それよりも、基本的なことですがタイピングは早く正確に。応対履歴は完璧に短文で。毎回座る席は違うかもしれませんが、受電待ちの際によく入力する言葉や単語の予測変換を必ず作りましょう。後処理の速さと正確性は、精神的な余裕につながります。

最近のコールセンターの査定は、クライアントが外部の評価会社に依頼するようになっています。

この流れは、働く側にするとありがたい追い風ですね。折り合いの悪いスーパーバイザーや現場を知らない管理者ではなく、顧客対応のプロフェッショナルが、客観的に品質を評価してくれるからです。

6.仕事を続けるために大切なこと

アウトバウンドもインバウンドも、ツメを甘くしないことが何より大切です。これが身に付くと、仕事を続けるのが楽になります。

果たすべきノルマや作業効率に追われ、ついつい焦りがちな仕事ですが、最後の最後でツメが甘いのは自滅につながるのです。それぞれの具体例を挙げてみましょう。

アポインターの場合

上手なベテランのアポインターは、必ずテスクロを複数回入れます。テストクロージングとは、本当にお伺いして大丈夫ですか?または、良ければ契約するという前提はちゃんとあるんですよね?という探りです。

テスクロをかけても返答がはっきりしなければ、どこか納得していないのだと分かります。今度はそこを解消すればいいのです。他社と比較しているのが判明するケースもあります。その場合は、他社との違いをプレゼンテーションすればいいのです。

このツメが甘いと、やっぱりいいですという断りの電話が来たり、契約をしてもすぐキャンセルになります。結果的に契約率にはつながりませんから、時給も上がりませんし、アポインターは裏切られた感で傷つきます。

アポ件数をグラフにして貼り出しているセンターで働いていると、アポ件数だけを伸ばしたくてテスクロを入れるのが怖くなるものです。

でも、契約になる確定率こそが、実際の評価基準なのを忘れないようにしましょう。確定率の高いアポインターは、はっきりしないお客様を自分から切っていきます。確定率は上がりますし、お客様に裏切られるストレスとも無縁でいられます。

カスタマーサービスの場合

お客様の問い合わせに答えていくうちに、サービスや手続きにかかる期間の目安が付くようになります。また、融通がきくケースも分かってくるでしょう。全体の仕事の流れを把握できてくるのです。

実はこの時期が一番危険です。あなたが性格の良い人間だったら尚更です。

カスタマーサービスは、あくまでも共同でお客様の対応をする組織なのを忘れてはいけません。おそらく大丈夫でしょうというニュアンスは、安請け合いにつながります。後日問い合わせを受けた同僚や、他のセンターが、あなたにクレームを上げてくるかもしれません。

こないだの人は、一週間で光回線が開通すると言った!絶対に在庫があると言った!絶対に今週中に業者が直しに来るって言った!というクレームにつながるのです。

もちろん、あなたが「絶対に」なんて、ひとことも言っていないのは知っています。

でも、お客様はみんな、希望的観測を良い方へと受け止め、記憶を改ざんしてしまうものなのです。断言できないのなら、おそらく大丈夫というニュアンスだけは避けましょう。

7.今後のコールセンター

在宅ワークという言葉のイメージはすっかり変わりました。内職やお小遣い稼ぎなど副職としての在宅ワークではなく、SOHOやフリーランスなど、本職としての在宅ワークを実現している人が増えたからでしょう。

コールセンターも、在宅テレワークを実施するケースが増えています。勤務シフトがある程度自由なのがコールセンターの特色ですが、もっと自由になりそうです。福利厚生さえしっかりしているのなら、通勤や職場の対人関係からも解放されますね。

在宅テレワークの業務内容は、電話以外への広がりが目立ちます。チャットでのサポート業務は併用になるでしょう。ウェブカメラを利用すれば視覚的なサポートだって可能です。どれもリアルタイムでお客様とコミュニュケーションをとれるというのが、従来のメールサポートとの違いです。

意思の疎通は楽になるかもしれませんが、今までとはまったく違う質のクレーマーも現れそうです。

いずれにしろ、コールセンターという仕事自体は、まだまだ消えてしまうことはないでしょう。自分らしく働き続けるための選択肢は増えていきます。

8.在宅テレワークについての本音

実際に、在宅でテレアポをしてみたことがあります。保険外交員の友人からの依頼で、保険の更新時期がきている自分のお客様へ新型保険へ切り替えを勧誘してほしい、オーケーだったら自分が出向くから日時設定もしておいて、という内容でした。

もちろん自宅で好きな時間に自由に掛けてかまわないのですが、意外なことに、かなり苦戦しました。まず、自分の家のテーブルに顧客リストを置いたとき、ものすごい違和感を感じました。知らない人に次々と電話を掛ける作業なんて、すっかり慣れているはずなのに、とんでもなく苦痛でした。

おそらくオフィスや事務所という環境なら、淡々とこなせる簡単な作業だったのですが。

職場を自宅にするのは、デザイナーなど自己完結できる仕事なら便利ですし、書類の作成や入力作業にはメリットだらけかもしれません。ただ、コールセンター業務に関してはどうなんだろう、、、というのが私の本音です。

仕事が日常生活を侵食してくることに耐えきれる職種なのか、そこに疑問が残るからです。

9.自分らしさを失わないための工夫

最後に、私が実際に行っていた小さな工夫を紹介します。非常にチマチマとしたことばかりですが、どれも自分らしく働くためには必要なことでした。明日からでもすぐに実行可能だと思います。もし、気に入ったものがあれば参考にしてください。

  • 服装はオフィスカジュアル
  • 休憩時間は外に出る
  • バックには温湿布と冷湿布
  • 推理小説
  • ハンドクリーム

ラフになり過ぎない

コールセンターは、ある程度ラフな服装でも許されます。でも、服装がラフ過ぎると日常との違いを感じにくく、私はあえてオフィスカジュアルを徹底していました。

出勤がきついと感じる日は、意識高い系のキャリア美人になりきってメイクを念入りにすると、何故か乗り越えられました。

休憩時間は現実逃避する

まれに同僚とランチに出ることもありましたが、基本的には外に出ていました。休憩室で仮眠をとることはあっても、みんなの愚痴合戦を聞きながら食事をするのは耐えられませんでした。

休憩室で、本当に自分は身も心も休憩ができているのか、今一度よく考えてみましょう。

冷暖房への対策

コールセンターは完全内勤業務だからこそ、空調設備が自分の快適な基準と食い違うのは、とても大きなストレスです。

バックに温湿布と冷湿布を入れておくと便利です。湿布は即効性があり、凝りもほぐれるので一石二鳥です。

推理小説は無敵

考えたくないけれど仕事のことを考えてしまう。そんなときに無敵だったのが推理小説でした。読む気がしなくても読んでみるのです。すると、先が気になって仕方なくなります。

脳の違う部分を使うと、思いの外リフレッシュできます。

嗅覚を刺激する

仕事中は好きな香りでリラックスするのを心がけていました。ハンドクリームが無難ですが、別にサシェやアロマオイルでもかまいません。嗅覚を刺激すると眠気も覚めます。

こっそり鼻の下にも塗っていた覚えがあります。

11.感情労働のやりがい

社会学者のホックシールドが名付けた感情労働という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

キャビンアテダントや看護師、そしてコールセンターも当てはまるとされています。その定義は、肉体労働や頭脳労働と違い「自分の感情を使って労働をする人々」

感情労働を自分らしく続けるには、仕事と切り離された日常でストレス解消をする必要があります。プライベートを犠牲にすると、やりがいは遠のいてしまいます。

真っ暗な洞窟に取り残された遭難者を、声だけで出口へと誘導する作業。これが私のコールセンターのイメージです。相手の状況に耳をすまし、なおかつ会話はリードする。対面しない分、笑って誤魔化したり、雰囲気で押し通すことは許されません。

勤務後は、堂々と仕事を忘れましょう。お客様のために、自分がベストな状態を保つのが、感情労働のやりがいです。

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