ウインドサーフィンを安く始める方法!初心者におすすめの始め方の全て

ウインドサーフィンを安く始める方法

ウインドサーフィンを安く始める方法!初心者におすすめの始め方の全て。確実にスキルを身につけたいならスクールに行って基本から学べばよいのですが、費用はかさむし、リグも手にしたいのが人情。あえてこれまで独学で何もかもやってきた私がウインドサーフィンのエッセンスをお届けします。

    目次
  • 1.コンプリートでリグを安く手に入れる
  • 2.慣れたら簡単なセッティング
  • 3.砂浜でセイルアップ
  • 4.ビーチスタートは楽しい
  • 5.タッキングとジャイビング
  • 6.安全のための心得

始め方1.コンプリートでリグを安く手に入れる

「やってみたいな。」と思った時こそ始めるタイミングです。海へのあこがれ、風を切るような風景、ビーチにあふれる歓声、何がきっかけになるかは個人それぞれです。ウインドサーフィンが出始めたころは道具もかなり高価で品物を選ぶこともできなかったのですが、その進化はめざましくファンボードと言って目的やレースに応じたリグがたくさんできました。

初心者がリグを手に入れようとしたらどんな品物をどのメーカーから選べばいいのか迷うところだと思います。あえて中古販売からコンプリート一式をネットオークション等で出ているものから思い切って安く購入した方がいいと思います。部品ごとに購入するとメーカーによってマッチングしない製品があったりするので個人が使用していた物、つまりマッチングした製品を手に入れた方が無駄にならないと思ってください。

最近はボード遊びも多種多様になっているので一式で1万円前後から数万円で手に入れることができます。もちろん使い古した物にはかなり品質が落ちたのもありますので耐久性のありそうなものを選ぶという点は重要です。そこは販売者から情報を得てください。

  • キャリーを用意する
  • ボードとダガーボード、フィン
  • マストとブームとセイル
  • アップホールライン

ここでリグの説明をしたいのですが、おおまかな道具をならべると上記のようになります。ウインドの楽しさを得るためにまだ細かなリグがたくさんありますが、まずは最低限必要なものです。

キャリーを用意する

手に入れたリグを持って海辺に出かけようとしたときに必要になるのがキャリーです。一般の乗用車であれば屋根に専用のキャリーを取り付けていれば大丈夫です。自動車メーカーの純正よりは外国製が安価で丈夫です。私のようにたまたま自宅が海岸近くにあればちょっとした手押しの運搬車に乗っけて運ぶのも良いでしょう。軽トラで運ぶのはもっと楽ですね。注意しておきたいのは自動車のキャリーにボード類を取り付けて運ぶ際、しっかりと縛りつけていないと思いがけない事故にあったりするので専用のベルトも忘れないようにしてください。

ボードとダガーボード、フィン

ボード本体は、ロングボードであれば360cmほどあると思います。ショートなら3mを割る大きさなのですが、初心者はロングで始めた方がいいでしょう。浮力があるので万一の時はイカダ代わりになります。ただ大きいと風の影響も受けやすいので手で運ぶときは気を付けてください。中央にはマストをつなぐボトムとその少し後ろにダガーボード(センターボード)が入る溝があります。これはボードを風上に向けて走らせるときに重要ですし、水面で停止した時にバランスを保つ働きをします。使い方は後述します。ボードの最後部にフィン(サメのヒレ状のプレート)を取り付けるところがあります。運搬時に傷めないようにすればとりつけたままでおいても大丈夫です。これがボードを直進させる道具です。魚の尾ひれですね。使い古したボードにはクラックがあったりすることもあるので、メンテナンスが必要なこともあります。ボードの中心部はウレタン等の発泡剤でできていますので表面から浸水しそうな部分は樹脂系の耐水パテでクラックを埋めておくと良いでしょう。

マストとブームとセイル

最近のマストは軽くてコンパクトにできていて使うときにつないで長くする製品があるようですが、意外と管理がめんどうです。あえて長い竿状の物を勧めます。材質はアルミニウムやグラスファイバー、カーボン製等多種ですが軽くて柔軟性に富んでいるものが良いでしょう。強風時は硬い方がいいのですが…。セイルを張る時にヨットにもある横木、つまりブームです。ボードを操作する時はこれを両手で握りセイルを自由自在に動かす道具ですのでいつも存在感のある部分です。セイルの大きさによって長さを調節できるようにできています。セイルは大きさがいろいろとあります。強風時はセイルエリアの小さいものを、微風時はセイルエリアの大きなものを使います。ほぼ4㎡~7㎡の間でチョイスします。慣れれば風に合わせてセイルを選びたくなるので多く欲しいところですが、最初は微風から始めたいところなので5~6㎡のものが一枚あればよいでしょう。

アップホールライン

初心者にはかかせない道具としてアップホールラインがあります。水面でセイルを倒してしまったときはボード上でこのロープを使ってマストと共にボード上に引き起こすことができます。丈夫なゴムと被覆でできているのでブームのマスト側取り付け部(ブームジョー)にぶら下げて置き、端末はマストボトム側のセイルに取り付けることでいつもすぐに沈しても(水面に投げ出されても)手に取ることができます。


始め方2.慣れたら簡単なセッティング

それではセッティングの説明をしましょう。最初は意外とリグが多くて面倒に思いますが、何度も繰り返しセッティングすることで、それぞれの重要性も感じながら慣れるとセッティングに要する時間も短くなります。セイルの張り方ひとつうまくいかずやり直しがあるかもしれませんが、大切なのは道具に慣れることです。道具に使われないようにしましょう。

  • セイルを張る
  • マストボトムをボードに取り付ける
  • ダガーボードを差し込む

セイルを張る

セイルを平面な地面に置きセイルの長さと横幅をまず知っておくことが大事です。長さはマストとのマッチングになります。横幅はブームとのマッチングです。大部分のセイルは上部先端が開いていて長いマストにもマッチングできているようになっていますが、上部が閉じているものはマストボトムのエクステンション調整でマストの長さをそろえるようになります。セイルのスリーブは湾曲しているのでマストがそれに沿って曲がるようになりますので少し長めにセットします。セイルの下部についたシート(細いロープ)をマストボトムについている留め具に通して引き止めます。結構力が要りますので、パイプ等で巻いて引っ張るといいでしょう。まずは仮止めをしてブーム方向も止めた後二回目で完成させるようにすると良いでしょう。次にブームをセイルの横幅に合わせて長さを調整します。ブームジョーをマストに取り付けます。かつてはロープを使って巻きとめるものがあったのですが最近はワンタッチで止められると思います。マストと直角にすることが大切です。同様にセイルの端についているシートをマストエンド側の滑車に通して縛り止めます。セイルの端にプーリーというロープ通しがついているものは楽に引っ張れると思います。その後マストのダウンをもう一度しっかりと引っ張り止めるとセイルの完成です。セイルによっては中ほどにバテン(プラスティック製の平らな型)を挿入するようになっていたり、マスト側にカムを取り付けるようになっていたりします。いずれにしても風をしっかりと受けても耐えるようにしておくことです。目安はセイルにしわが寄っていないこと、手で押せば風を受ける側にすぐ湾曲することです。

マストボトムを取り付ける

マストボトムにはユニバーサルジョイントという部分が付いています。かつては金属部品でしたが最近の製品はゴムラバーで覆われています。ここが自由に折れ曲がるのでセイル操作ができるのです。エクステンションパイプをボード側のジョイントに差し込み、ピンで止めるものが多いと思います。指で少し押せばつながるようになっています。ここでアップホールラインを忘れずにブームジョーに取り付けましょう。ラインの端にクリップ状の金具がついていると思います。簡単に取り付けられます。ラインエンドはセイルの下端に止めると良いでしょう。

ダガーボードを差し込む

それではダガーボードを中央の溝に差し込みましょう。ほぼ垂直方向に挿せます。水面にボードを入れたらその形でよいのですが、セイルを取り付けたボードを陸上で運んだりするときはかえって邪魔になります。ボードのデッキ側にダガーボードの出っ張りがあると思います。ちなみに水面ではこれを脚で操作しますが、ボードの前に倒すとダガーは溝に収納されるようになります。水中に出したい時はその逆をすればよいわけです。これでリグのセッティングは完了なのですが、いずれハーネスを使ってのプレーニングをしたくなると思います。最初はブームを操作するのに邪魔になるので付けなくてもよいのですが、知っておくことが大事です。ある程度ボードを操作できるようになるとすぐに取り付けたくなります。ブームの中央にハーネスラインをU字型に取り付けます。身体にハーネス(ロープで体重を利用して引っ張るための補助具)を身につけてフックをロープに引っ掛けてセイルを引き込むようにします。強風時はとても楽に引けますので、ボードのスピード感を味わうためには必ず必要になるはずです。ハーネスラインの長さはハーネスの形状によりますが、上体にとりつけるチェストタイプ、腰につけるタイプ、両足を入れるパンツタイプとあります。後ほどシートは長め、合わせてブームの高さも使いやすい位置に調整したくなると思います。まず風をうまく捉えるようになるまでは必要ないでしょう。

始め方3.砂浜でセイルアップ

いよいよセイル操作のスタートです。まずはボードを海岸の砂浜等で平坦なところに置きましょう。フィンが邪魔になる場合は少し埋めるか外してください。このときボードは風向きと垂直方向においてください。自然とセイルは風下側に倒れると思います。マストを前後に動かせる製品がありますが、まずは中央でいいでしょう。準備ができたらマストを両足ではさむような位置に肩幅において立ってください。背中に風を受ける形になります。身体をくの字に曲げて両手でアップホールラインを持ちます。最初はロープの中央を、少しずつブームジョーに近いところに持ち替えていきます。このとき力に頼らず身体全体を背中側に倒すようにすると楽にマストが立ち上がってきます。ゆっくりと行ってください。マストが上がると同時にブームエンド側、つまりセイルの端が段々と中央に寄ってきて水面から離れる瞬間があると思います。このとき今まで水の抵抗があったのに一気にそれが抜けますので気を付けないと身体ごと背面の水に倒れてしまうことになります。瞬間を見落とさずうまく自分の身体も立ててバランスを保つことです。ここで倒れないようにするためには両足の膝を少し緩めてやると良いでしょう。ロープから少しずつブームに手を移します。まずマスト側の手を逆手で次にブームエンド側の手を順手で、両手でブームを持ちます。両肘を伸ばすとセイルが風を受けます。両手の高さがほぼ同じになるよう握りの位置を覚えてください。マスト側に移動するとマストはボードの前に、ブームエンド側に移動するとマストはボードの後ろに倒れます。ちなみにマストを前に倒せばボードは風下側に、マストを後ろに倒せばボードは風上側に向きを変えるようになります。両手を平行に引き込んでいても風が強いと耐えられなくなります。風に応じてブームエンド側の手を身体の前側に押すような感じで風をセイルから逃がしてやる必要があります。風が弱くなるとその逆を行います。水面でこの動作を風を感じながら無意識にできるようになるとしめたものです。

始め方4.ビーチスタートは楽しい

砂浜に置いたボードはマストを倒しても向きを変えてくれませんでした。だから少々アンバランスでもおそらく足をふんばって身体が倒れそうになっても我慢できたと思います。では水面に向かいます。水面まではボードを運ばなければなりませんが、強風でなければ組み立てたままで何とか運べます。慣れないうちはセイル部とボードを外して別々に運び、水際でつなげばよいのです。リグを傷めないためにもいいかと思います。

では水際へ。まずビーチスタートを覚えます。海岸横方向から安定した風があると仮定しましょう。ボード上にセイルを倒したまま(ブームをマスト後部のデッキに乗せるように)沖へ向けます。ボードの中央やや後ろ気味の水の中に立ちます。水は膝から太ももまでくらいがいいでしょう。ボードの向きが変わらないようにして両手でブームを持ち、セイルの下から持ち上げるようにマストを斜めに立ち上げます。このとき風が持ち上がったセイルに下から入ると、ボードはすぐに走り出そうと動きますので注意です。タイミングを逃さずに後ろ足をボード中央のやや後ろに置き、すばやく前側の足で水の底を蹴ってマスト横に乗せます。膝を緩めてバランスを取り、両腕を伸ばせばもうすでにボードは水面を走っているはずです。昔自転車を片足で地面を蹴って助走させてからまたがった感覚と似ています。常にボードの風下側に立ってビーチスタートを始めます。このときボードの上に足を乗せることばかり気になって視線を下に向けているとうまくいきません。他の運動と共通しますが、あくまで進行方向を見つめることがバランスを保つことにつながります。

足の置き方ですが前足はやや進行方向へ向けてマスト横に、後ろ足はマストの後ろ中央に風下側へ向けて置きます。風の強さやバランスのとり方で少し動かして自分なりの最適なポジションを見つけるとよいのです。水上の走り方がわかれば今度は方向返還です。できるだけ沈はしないようにしましょう。もちろんすでに水に濡れても良い服装だと思いますが、あえて水に入らない。水に落ちだすと落ちるばかりで上達しません。むしろ絶対水に落ちないと強く誓うくらいが上達のコツです。まず走り出したボードを自然と止めるためにはセイルから風を逃がしてしまえばよいのです。海岸で練習したようにブームエンド側の手を放して両手でアップホールラインの再上端を持てばセイルは風と垂直方向になり風を受けなくなります。ブームエンドが水に触れても良いので、バランスを保ちながらこのまま両足を動かしてボードをマストを中心にして回転させましょう。つまりこれまで走ってきた方向と逆方向になります。回転したら手と足が反対側になります。同じようにブームに手を持ち替え風を入れてやるとボードは徐々に走り出します。回転しているときにバランスを崩して沈したらアップホールラインをつかんでセイルを水から抜く動作を繰り返してください。風があるとけっこう重労働です。腰を痛めないよう注意しましょう。

始め方5.タッキングとジャイビング

ここまでくれば風を捕まえてボードを走らせることが楽しくなっているはずです。では徐々に風に慣れてくるに従い方向返還を上手にできるようにしましょう。まずは「タッキング」、真横から風を受けながら走っているボードを風上側に方向返還します。ダガーボードについて触れていませんが、風をうまく捉えるようになったら横方向に走るにはほとんど必要ありません。そこで収納したまま走らせることが多いです。

ただ風上に向けるにはダガーがとても有効です。そこでボードから垂直に水中に出します。ほぼ同時にブームエンド側をぐっと引き込んでマストをボード後ろに倒します。するとボードは、ぐいっと風上に向きます。すかさずマストの前を通るようにして身体を反対側のデッキに回り込ませます。つまりマストを中心にして身体を回転させるという感覚です。慣れるまでは足を少しずつずらせる感じで移動すると良いでしょう。反対側デッキに移動したらセイルの逆側に風を入れます。張り詰めたセイルはバンと音を立てて風を受け止めます。航跡が水面を折れ曲がったような感じになれば正解です。

比較的にボードのスピードがあまり落ちずにスムーズな方向返還をしたい時は「ジャイブ」です。ダガーは収納したままです。風を横から受けて走っているときに身体を少し前に向けるようにしながらセイルを前方へ倒します。セイルに直な風が入るようにします。体重移動をかけながらボードを風下側へローリングさせると自然とボードは風下側へ流れていきます。これまで握っていたブームエンド側の手を放しブームジョー側の手を引き込めばセイルはマストを中心にしてくるっと回転します。同時に胸の前で先に放した手を交差させるようにして反対側のブームをキャッチします。

そして両手が交換した位置で握り込みます。同時にセイルに風がはらんでバンと音がするでしょう。足も手と同じように入れ替わるはずです。横向きから一度マストに向いてから逆横向きになるといった感じです。航跡は円を描きながら走り出しているという感じですね。これがマスターできれば後は自由自在。いろんなことに挑戦してください。沈した後に、ビーチスタートの要領で後ろ足をデッキ後ろに横向きにひっかけ、前足で水を蹴るようにして両手でブームを持ち上げて風を入れてスタートする「ウォータースタート」もできるようになります。

始め方6.安全のための心得

ずいぶん前ですが、海岸である家族がビーチボールを風に流して沖に行ってしまったのを見て残念そうにしていました。近くでウインドをしていた私がボードを走らせて取ってきたらとても喜ばれました。今は親となった娘や息子が子供の頃に私がボードの後ろに乗っけて海面を走ったことを懐かしく話してくれます。ウインドサーフィンを始めた初期に、沖で沈を繰り返していてジョイントのピンを海中に落としたため海上でやむなくリグを分解し、セイルをたたんでボードにつかまったまま潮に流されたことがあります。たまたま通りかかったセイラーが中学校の同級生でロープをボードにつないでウインドサーフィンでウインドサーフボードを曳航してくれたということがありました。後に彼は病気であの世の人となりました。野外スポーツですから万一の時は命にかかわることがあります。もちろん周囲の方の命もです。

ここまで触れていませんが、水場の夏は熱射病になりやすいし、冬場は急激に体温を奪います。水分補給や水着やウエットスーツ、ドライスーツ、グローブやキャップ、ライフジャケットの着用等にも考慮する必要があります。事故は慣れた時に起こるものです。また予期せぬ時に起こるものですから日ごろから安全面を心がけることがウインドを楽しむ秘訣でもあります。