個人農家がネットで野菜を売る方法をネット販売のプロが教えます

農家がネットで野菜を売る方法

金ない、人ない、時間ない、ないないづくしでも頑張る個人農家さんを応援するために、ネットで野菜を売る方法とコツを、ネットでの野菜販売歴5年のネット販売プロがお伝えします。

    目次
  • 1.個人農家のネット販売があつい!
  • 2.あなたにもできる、ネットで自分の野菜を売る方法
  • 3.さあ始めよう!ちょっと待ってその前に
  • 4.肝心要はプロモーションだ!
  • 5.とにかく負荷を少なく。楽しんでチャレンジしてみよう

個人農家のネット販売があつい!

今、様々な商品やサービスがインターネットを通じて売買されていますが、お野菜や果物などの農作物についてもPCやスマホからネット販売で購入する消費者が増えてきています。

特に都市圏の消費者はヘルシー志向や安全志向が強く、顔の見える個人の農家さんが、こだわって手塩にかけてつくった安全安心のお野菜や果物を直接購入したい!という要望が強くなってきています。誰がつくったものかわからないお野菜より、どこの誰が作ったのかはっきりしたものを食べたいという消費者の嗜好は、個人農家にとってまさに大チャンス到来ともいえます。またインターネットをうまく使うことで、例えばこんなメリットを得ることができます。

  • 消費者と直接売買をすることで売上・利益が確保し易くなります
  • 既存の販路に加え複数の販路を持つことで経営の安定にも繋がります
  • 自分の考えやこだわりを理解してもらったうえで購入してもらえます
  • 全国の消費者の生の声や反応がダイレクトに伝わります

でもどうやったらいいものか?

このような流れをうまく捉えて、ネット販売を開始し成功している個人農家の方も出てきていますが、大多数の農家が、興味はあるが実際に取り組むまでは至っていない、というのが実情ではないでしょうか。

私のところにも、「ネット販売が盛り上がっているのはわかるけれど、ネットの知識のない自分にはハードルが高そう」、「やってはみたいけど何をどうしたらいいものかさっぱりわからない。」と思案にくれている農家さんからの相談が多数きます。

そんな悩める個人農家の方々に、自分自身も農作物のネット販売を経験し、ネット販売に成功している農家さんとも付き合いのある私が、その方法とポイントを伝授したいと思います。


あなたにもできる、ネットで自分の野菜を売る方法

さて、では実際に農産品のインターネット販売をやるためにどのような方法があるのか、具体的に説明していきたいと思います。ひとくちにインターネット販売といっても様々な方法が考えられますが、大まかにいくつかの方法に分類できます。

  • 自分でウェブサイトを作成し販売する
  • 他社のサービスを利用して販売する

自分でウェブサイトを作成し販売する

インターネット販売に取り組む際に、一番基本的な方法です。リアルの店舗に例えるならば、自分の個人店を出店するイメージになります。

自分だけの個人店ですから、当然ウェブサイトの構築に必要な環境設定から、実際のサイト制作、制作後の運用、そしてとってもとっても重要な広告プロモーションなども自分でやる、ということになります。

まず環境設定とサイト構築ですが、ドメインの取得やサーバーの設置、制作ツールの用意など多少の専門的な知識を必要とします。のちほど説明しますが、自分がどういった方法で販売したいか(単品販売なのか、セット販売なのか、一回づつの注文か定期販売か、など)により、求められる内容も変わってきますので、それに応じて必要なツールや方法を選択することになますし、もちろん必要となる金額も変わってきます。

またサイトを構築するためには、必要な画像を撮影したり、商品にあわせて文章を書いたりといった作業も発生します。

最近では、無料、もしくは若干の費用で、テンプレートを用いて自分のサイトを制作できるツールなども出回っていますので、以前に比べれば比較的簡単にサイト構築ができるようになっていますが、たいていの個人農家さんは本業の農業で手一杯という状況でしょうから、Web制作のプロやその道に長けた友人・知人などに仕事を依頼するか、まずは相談してみるのがベターかと思います。

他社のサービスを利用して販売する

次に他社のモール等のサービスを利用する方法をご紹介します。これはリアルの産直市場などをイメージしていただけるとわかりやすいかと思います。

モールを運営する会社が主にサイトでの集客等を行い、農家側はそこに商品を出品する仕組みになります。出店の申し込みを完了させると、農家はウェブの管理画面などを通じて自分の商品をアップすることができます。また会社によっては商品画像の撮影代行や、特集を組んで取材等を行ってくれる場合もあります。

モールへの出店という形式ですから、出店費用や販売額あたりの手数料をとられることになりますから、その分のコストや利益の減少が発生することは理解しておく必要がありますが、ネットがとにかく苦手で、という方には敷居の低い方法であると言えます。

また自分の独自サイトを持っている方でも、モール型のサービスをうまく使って全体的な集客をはかっている方もおられます。大手モールには個人店では太刀打ちできない集客力がありますから、それを活かして農園名や商品名をアピールすることも可能になります。

とにかく気軽に、やれる方法でやってみる

資金や人的リソースなどがそれなりにある方は別として、何から何まで自分でこなさねばならず、ただでさえ忙しい個人農家さん向けにひとつアドバイスをするならば、最初からあまり気負わず、できるだけ低コストで簡単に始められる方法を選択するのがよいのではないかと思います。うまくいく方法や新しいツールなど、日進月歩で変化していくインターネットの世界ですから、まずはやれることを絞り込んだうえで(ここがすごく重要!)、とにかく自社のページを持ってみる、ネットに情報をのせてみるというくらいの感覚がよいのではないでしょうか。

さあ始めよう!ちょっと待ってその前に

なるほど、ネット販売の方法はだいたいわかったから、さっそく始めてみよう!絶対成功させるぞー!

ですが、はやる気持ちを少し抑えて頂いて、最初にやるべきとても大事なことがあります。むしろこれから説明することのほうが10倍くらい重要かもしれません。

それは何をどういう形式で売るのか、自分のお野菜を商品として設計するということです。

ネギならネギだけ特定の野菜だけを作っている方、季節に応じて複数の種類のお野菜を作っておられる方など、個人農家にもいくつかタイプがあると思います。自分の野菜の作り方をベースに、どういう方法で商品にするかということを考えなければなりません。

例えば、季節ごとに複数のお野菜を作っておられる方であれば、「旬の季節野菜8品目セット」というネーミングで毎月1回定期配送しよう、だとか、トマトに絞って生産されている方であれば、糖度◯%真っ赤なトマト20個セットとして売り出そう、といったことを決めていくという作業です。

前章でも少し触れましたが、販売したい商品設計に応じてサイトの作り方や他サービスの選び方も変わってきますので、ここが決まらなければ先に進むことができません。

商品設計において大事なポイント

様々な農家の商品をみていて、当たっている商品設計には共通項があります。

大小様々な要素があると思いますが、特に重要なのは以下の2つだと考えています。

  • 自分のこだわりや特徴とうまくマッチしていること
  • 他お客様のニーズをうまくとらえてパッケージ化されていること

個人農家の方それぞれには、なんらかの考え方があって生産する農作物を決めておられると思います。そのこだわりをうまく活かして商品化することがとても重要です。

私の知る農家さんに、普通の畑のように同じ種類の野菜を一箇所に集めて栽培を行うのではなく、自然の森林のように別の野菜をランダムに並べて育てることで自然の生態系が持つ力を活かした無農薬農薬に取り組んでいる方がおられます。この方は、「自然の力が育てた季節野菜の無農薬サラダセット」として販売なさっていますが、自分のこだわりをアピールしながら、サラダセットという消費者にとって買いやすいパッケージとして販売している良い例だと思っています。

私の主観では、農家さんの場合、こだわりの部分よりも消費者ニーズを捉えてパッケージをつくるのに苦労されるケースが多い気がします。そんな場合に私がおすすめしているのは、近場のコンビニやスーパーに行って売り場を見てくることです。

コンビニやスーパーに並んでいる商品は何気なく並んでいるように見えて、実は熾烈なマーケティングプロセスを経てそこに並んでいます。その中から自分のこだわり商品とうまく合致するパッケージングのヒントが見えて来ることがあります。

肝心要はプロモーションだ!

商品設計もばっちりできた!ウェブサイトも立ち上げた!さああとは注文が来るのを待つのみ。。。

素晴らしい商品、雰囲気もいい感じのウェブサイトなのに閑古鳥が鳴いているサイトが世の中には腐るほどあります。

すでに経験のある方もおられるかもしれませんが、しっかりとプロモーション活動をしないと、そこで商品が売られていることに、誰も気づいていないという状態に陥ってしまうのです。

プロモーションの方法についても、有料のものから、無料でトライアルできるものまで様々なものがあり、こちらもそれなりに知識とノウハウが必要になってきます。

周りに詳しい人がおられる場合には是非相談してみることをおすすめしますが、ここでは、個人農家さんでも比較的簡単に取り組める方法について、私なりにご紹介してみたいと思います。

まずは無料で情報発信

SNSというインターネットサービスはご存知ですか。フェイスブックやツイッター、インスタグラムなど、インターネット上で情報発信や共有ができるサービスのことです。

サービス内に有料の広告サービスなどもあるのですが、基本的な機能についてはほぼ無料で利用できる仕組みです。うまくいっている個人農家の方は、このあたりのサービスをすごくうまく活用して情報発信をなさっています。

サービスごとに若干の特性や方法に違いはありますが、基本的にやり方は簡単、自分が発信したい情報(画像や文章)をスマホやPCからアップするだけです。

気づいておられない方が多いのですが、農家の皆さんは、農経験のない人からすると、実は、知らないこと、知りたいことをたっぷり知っているすごい人なわけです。畑仕事の途中でちょっと一息入れるとき、とれたての野菜の収穫風景、イベントに出るとき、などなど、農家の方にとってはごくありふれた日常を切り取っていくだけで十分に見所のある情報になります。

そんな日常風景にプラスして、いいお野菜が取れたときや、初もの出荷などのタイミングにあわせて、ネット販売のURLをはってちょっと宣伝してみてください。商品設計や価格設定に難がなければ、少なからず反応があるはずです。

慣れてきたら広告サービスを使ってみてもいいかもしれません。数百円から試してみることもできますし、うまくはまればそれなりの効果も出ます。

リアルのつながりも活かそう

個人農家さんの場合、ネットでの販売活動とは別に、マルシェや地域での農業イベントに参加されたりすることも多いのでないでしょうか。

マルシェやイベントなどには、こだわりの野菜を食べたい、顔の見える生産者さんの野菜がほしい、といったお客様が多数おられます。いかにネットが便利とはいえ、消費者とダイレクトのコミュニケーションが取れるこのチャンスを、ネットを活用することでさらに増幅させてほしいのです。

平たくいえば、自分のフェイスブックページなどにいいね、してもらうとか、ツイッターでフォローしてもらうといったことです。

一度つながれば、あなたがSNSで情報発信をする際に、「あの人、こういう野菜もつくってるんだ。」「こういう畑で仕事してるんだー。」など情報を見てくれる可能性がぐんと高まります。またネットで野菜を買ってみたいと思っている友達に、あなたのことを紹介してくれるかもしれません。また何かのイベントに出る際にはインターネットで宣伝することもできるようになります。

まとめますと、個人農家向けのプロモーションのコツは以下のようになります。

  • SNSなどの無料サービスを積極的に活用して負担なくやる
  • 他リアルの活動とウェブをうまく絡めることで効果がぐんとあがる

とにかく負荷を少なく。楽しんでチャレンジしてみよう

途中でも少し触れましたが、農業をやりながらネットに関する作業もこなしていくのは、なかなか骨の折れる仕事です。

ですので、できる限り負荷の少ないやり方で取り組んでみるのが一番だと思います。またSNSなどでお客さんの交流すること自体を楽しんでほしいと思います。個人的な経験からも、楽しそうな投稿には多くの人が反応してくれるものです。

個人農家さんがネット販売を始める方法と成功のポイントをかいつまんでご紹介しましたが、もっと多くの個人農家にネット販売を通じて、新しい可能性を拓いていってほしいと願っています。

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